
| 先述しましたが、テクノロジーの発達とともに、故障などとは無縁と思いがちな施設のひとつがエレベーターです。わずか1〜2階、上の階にのぼるときも、階段をつかうよりもエレベーターを選択する人は意外と多いでしょう。でも、ひとたび地震や火災が発生すると、エレベーターは制御装置が働いて、ストップします。すると、エレベーター内に閉じこめられるという、想像もしていなかった状況に置かれてしまいます。そんなとき、映画の主人公が無理矢理ドアをこじ開けたり、通気ダクトを外して脱出するシーンが思い浮かび、自分もやってみようと思い立つかもしれません。しかし、現実は映画のようにはいきません。反対に、体力を浪費してしまうので、閉じこめられる時間が長引いた場合に不利になります。サバイバルするためには、体力は不可欠です。こういう場合は無理することなく、救助を待つのが賢明の策です。まず、エレベーター内に閉じこめられていることを、外部の人に知らせることができるかを試してみましょう。操作盤のすべての階のボタンを押して、動くかどうかを確かめます。次にインターホンで管理室に連絡が取れるかを試してみます。運よく携帯電話をもっていたら、助けを求める電話をかけましょう。ドアを叩いて大声を上げる。閉じこめられたエレベーター内ですべきことは、だいたいこんなものです。あとは、ひたすら体力を温存しながら、救助にかけつけてくるのをジッと待つだけです。閉じこめられているといっても窒息する心配はありません。また、エレベーターを支えるロープが切れて、落下する危険もまずありえません。冷静に、そして気長に対処すればきっと助かります。 |
| 阪神・淡路大震災は、ライフラインがストップした場合、復旧までいかにしのぐかという教訓を残しました。生活に欠かすことのできない電気やガスなどを総称してライフラインと呼びますが、なかでも飲料用の水を確保することを忘れてはいけません。水道網が壊滅すると、復旧するまで時間がかかります。ところが、人間の体は1日に3リットルの水分を必要としています。復旧までの間、何とか飲料水を確保する術を身につけておかないと、死活問題になります。このとき、活用したいのがお風呂の残り湯です。エッと思うかもしれませんが、緊急時にはまず、手近な水から飲料水をつくるのです。方法は簡単です。コーヒーフィルターがあれば最適なのですが、なければ油こしやガーゼ、脱脂綿などをつかって、まず風呂の水をろ過します。つぎにろ過した水を最低1分間煮立てます。これで立派な飲料水の完成です。ふだんから浴槽に水を張っておく習慣を身につけておくとよいでしょう。地震が発生しなくとも、洗濯や植物の水やり用など、用途は意外と幅広いものです。ガスや電気で煮立てることができない場合に備えて、キャンプ用のコンロを用意しておくといいでしょう。ただし、入浴剤入りの場合は、この方法では飲料水としてつかえません。 |
| 震災を生き抜くには、家族や友人との連絡方法を頭に入れておくことも大切です。安否を確認しあうまでは安心できませんし、緊急の用件や助けを求める必要なども生じてきます。発生直後は誰もが電話に飛びついて回線がパンクしますが、瞬時にしてそうなるわけではありません。落ち着くまでには少なくとも15分くらいはかかるでしょう。そのころには電話は混み合い、つながらなくなってしまいます。そこで必要なのが、可能な限り素早く電話することです。過去の例をとってみても、5〜10分程度までなら案外つながりやすかったといいます。自宅の電話が使えない場合は、10円玉持参で公衆電話に駆けつけましょう。停電するとテレホンカードがつかえないおそれがあるからです。ただし、携帯電話の普及で公衆電話は減っているので、壊れていないものを見つけても、長蛇の列に出くわす可能性が高いでしょう。そんなときは携帯電話がつながる場所を探してみるのも手です。行列で1回1件のルールができると、何人かにかけるのに長時間を要します。災害用伝言ダイヤル「171」の利用法も知っておくとイザというときに役に立つでしょう。被災地だけで行われるサービスで、被災者が自宅の電話番号を打ち込んで伝言を吹き込んでおくものです。家族や友人は同じ171をダイヤルし、被災者の電話番号を入力すれば、伝言を再生できます。ひとつの伝言は30秒以内で、48時間保存されます。録音、再生とも通話料だけで利用できます。もうひとつ、遠方に住む友人などに中継役をしてもらう方法もあります。国際電話は被災地へもかかりやすので、海外にいる人に震災のときには連絡を入れてくれるよう頼んでおき、家族や友人の電話番号を教えて用件を伝えてもらうというような方法です。東京の場合、地方への回線は比較的余裕があるので、自分からかけて近県の家族や友人にメッセージをリレーしてもらう方法もあります。また、電話がスムーズにつながるようにするには、避難所などに移る前に、自宅の受話器がはずれていないか確認することも大切です。話し中になって、繰り返しかけてくる人が増えると、回線がパンクしやすいからです。 |
| 卑劣きわまりないレイプ犯から身を守るには、万が一のときに備えて、反撃方法を考えておくことが大切です。もしかしたら、敵は入浴中を狙ってくるかもしれません。知らない間に室内に侵入し、バスルームにいるところに突如として姿をあらわすケースもあります。とくに、シャワーを浴びている最中は、周囲の音が聞こえないだけに無防備な状態にあります。忍び寄ってくる足音に気づく間もないでしょう。そんな緊急時には、手近なモノをつかって目くらましに出るしか方法はありません。たとえば、シャワーの温度と強さを最大限まで高めて犯人の顔にかけ、ヘッドの部分で目を殴りつける手もあります。 |
| ちょっと一息 その10 入浴中に男が侵入してきた!・・・ |
| それから隙をついて逃げ、助けを求めます。シャンプーも、ふたに穴が開いたタイプのものなら武器になります。相手の目を狙って、勢いよく発射します。容器に入っている量が多いほど勢いがよくなり、効果が上がります。これらの目的は、犯人を驚かせて、逃げ出す隙をつくることです。ためらいなく行動に移し、一刻も早くその場から離れましょう。ちなみに、緊急時には濡らしたタオルを手にくるっと巻き、振り回す方法もあります。水の重みで勢いがつき、飛び散ったしぶきで、犯人がひるむかもしれません。 |